暮らしの気配 向井潤吉が描いた民家と生活

2022年4月1日(金)~9月11日(日)




《宿雪の峡》 [長野県下水内郡栄村秋山郷]1983

   ※[ ]内の地名の表記は、制作時の記録等に基づきます。

 



戦後
40年にわたり、日本各地の草屋根民家のある風景を描き続けた洋画家・向井潤吉(1901-1995)。向井の作品は、失われゆく民家とそれを取り巻く周囲の自然環境を主題とし、そこに人物が大きく描かれることはほとんどありませんでした。

しかし、一つひとつの作品を注意深く見ていくと、軒先の洗濯物や、作業に勤しむ人々の姿などが点景として描き入れられていることに気づきます。こうしたモチーフは絵画上のさりげないアクセントとなり、また、画面全体に穏やかな日々の営みのリズムをもたらし、描かれた民家がより生彩を帯びて感じられます。

 本展では向井潤吉が画面に込めた暮らしの気配にフォーカスし、油彩、水彩あわせて約30点の作品をご紹介します。それぞれの風土に根差した、人々の生活の息遣いを感じ取っていただければ幸いです。




展覧会チラシ(PDF)

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