空模様と民家
 
向井潤吉の民家日和


2024年4月2日(火)~9月1日(日)



微雨[長野県木曽郡南木曽町吾妻]1974年

戦後の経済成長のなか、失われゆく草葺屋根の民家の美をもとめ全国各地を旅した洋画家・向井潤吉(1901-1995)。雄大な山河や民家のある情景を描いた向井の絵の上方には、いつも「空」がひろがっています。雲ひとつない青空や雨や雪が今にも降り出しそうな曇天、雨が上がって雲間から差し込む光や霧のたちこめる幽玄な様子など、さまざまな天候のもとでの自然や民家が描かれており、その空模様は絵の印象を決定する重要な要素となっています。
画家はたまたまそのような空模様の日にその地を訪れたのか、はたまた何日か滞在していろいろな天候に遭遇したなかで、あえてその天気の空を選びだして描いたのか、想像が膨らみます。あるいは、現地で実際に体験した天候を描いたのはなく、自身の心情を投影したり絵画的な面白さを追求した「空想の空」なのかもしれません。
本展では、雄大な自然や民家の頭上にひろがり様々な表情を見せる空の様子に注目し、その描き方が特徴的な作品をご紹介します。風景のなかの太陽の日差しや雲の流れ、風や湿度といった大気の感覚を想像しながらお楽しみください。


岳麓好日[長野県北安曇野郡白馬村塩島]1969年


柿若葉 1950年代

※[ ]内の地名の表記は、制作時の記録等に基づきます。





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